【コメント】
ジャパニーズ・フォー・ダルフール名義で、北京オリンピック開会式ボイコットや胡錦濤主席訪日への書簡を福田総理に出すべきか考えたけれど、HRWが同趣旨の書簡を出しているので、マイナー活動家としてはやめておくことにしました。HRW書簡は末尾を参照。
なお中国圧力論については半信半疑である。というのもスーダン自身が石油歳入で他国に影響を受けない力をひょっとしたらつけてしまっている可能性があるからである。これはベネズエラやリビアのようなケースと比較して欲しい。ではベネズエラに倣って反米を追求するのか、最近のリビアのように親米に変わるのか。あきらかにスーダンはリビアに近い形になることを予想するのが懸命だろう。実はスーダンは親米国家になりたいと考えているように思われるのである。(中村)
米女優ミア・ファローさん、五輪スポンサー企業を批判
AAFPBB - 2008年05月03日 10:43 発信地:香港
【5月3日 AFP】米女優ミア・ファロー(Mia Farrow)さんは2日、香港(Hong Kong)の外国特派員協会で記者会見を開き、「欲と恐怖」に屈服し、ダルフール(Darfur)紛争をめぐり中国に圧力をかけなけなかったとして北京五輪のスポンサー企業を非難した。
ファローさんは五輪の主要スポンサー19社に、ダルフール紛争解決に向けた支援を行うよう中国政府に働き掛けることを求めた。
これに応じたのはマクドナルド(McDonald's)、アディダス(Adidas)、コダック(Kodak)だけだった。3社は国連(UN)に2万6000人規模の平和維持活動(PKO)部隊を派遣する決議1769の実施を求める書簡を送ったという。
コカ・コーラ(Coca-Cola)、ビザ(Visa)、ゼネラル・エレクトリック(General Electric)、フォルクスワーゲン(Volkswagen)、サムソン(Samsung)など残りの16社は、ファローさんが代表を務める活動団体「ドリーム・フォー・ダルフール(Dream for Darfur)」の通知表では「落第点」だとした。
国連の推計ではダルフール地域での紛争や飢餓、病気などによる死者は5年間で30万人に上る。
合同庁舎前でファローさんは、ダルフール紛争での中国の役割を象徴する儀式だとしてトーチに火を付けた。
ファローさんは中国政府がスーダンから石油を購入することで紛争を支援していると主張。ファローさんによると売り上げは年間40億ドル(約4200億円)で、その7割が中国製武器の購入に利用されているという。
チベット問題をめぐり開会式をボイコットする動きがあることについてファローさんは、「開会式のボイコットであれば選手を傷つけない」として支持を表明した。(c)AFP
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ヒューマン・ライツ・ウォッチの政府首脳宛 公開書簡
2008年北京オリンピックの開閉会式への参加について
Human Rights Watch - 2008年4月9日
http://hrw.org/japanese/docs/2008/04/09/china18515.htm
ファクシミリにて
拝啓
2008年北京オリンピック開閉会式に関して、当書簡をお送りいたします。8月8日が近づくにつれ、世界の注目が、スポーツ競技だけでなく、中国の人権状況に集まっています。中国における人権状況が悪化の一途を辿り、近時のチベット騒乱についても憂慮すべき事態となっている今、貴殿のオリンピック開会式・閉会式に参加するか否かの決断が、政治的に大きな影響力を持ちます。よって、貴殿に対し、オリンピック開催国選考の際の中国政府の公約を含む中国の人権状況の具体的な改善が見られることを条件に参加を決定されるよう要請します。
中国政府は、過去20年に渡り、結社、表現、宗教活動などの基本的自由を恒常的に抑圧してきました。この間、いくつかの点で改善があったことは確かです。しかし、この3年間、人権状況は確実に悪化しています。すなわち、著名な人権活動家が逮捕され、NGOへの規制が強化され、インターネット検閲は拡大し、少数民族(特にチベットと新疆)に対する政策が強圧的になりました。
昨年、中国政府は、オリンピック開催の直接の結果としての人権侵害を犯しました。報道の自由を抑圧し、北京のスポーツ施設建設に従事する出稼ぎ労働者の劣悪な労働環境を看過し、オリンピックを批判する者を自宅軟禁したり国家転覆罪で拘留したり、農村からの嘆願者や物乞いをはじめとする最貧層の弱者を北京から追放したりしています。
さらに3月半ばから、広く報道されているとおり、中国政府は、チベットでの抗議行動に対して、過度の有形力を行使して対応をしております。人民軍は暴力的に抗議者を解散させ、何百人も恣意的に逮捕し、被逮捕者の所在や安否を開示することを拒んでいます。警察と人民軍による過度の有形力の使用、被拘留者への拷問、平和的抗議行動の禁止・抑制、寺院・村の軍事的封鎖、広範囲の家宅捜査、大規模逮捕、聖職者の迫害などについて、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、多くの信頼すべき報告を得ています。こうした行動様式は、近年、特に少数民族地域で、中国当局が抗議行動に対して行った一連の人権侵害の典型的なパターンと同じです。中国政府は、同地域に状況を調査する第三者が入ることを許可せず、逆に外国人記者をたちどころに追放し、すべてチベット人が悪いかのように情報操作を続けており、これらの報告の裏づけをとるのは容易ではありません。ただし、中国政府も四川省ではデモ参加者4人銃撃したと認めています。
中国政府の人権無視の姿勢は、その外交にも現れています。国連安全保障理事会では、人権侵害国の責任者に対するターゲットを絞った制裁決議案に対し、繰り返し拒否権を発動し、また、国連人権理事会では議論を妨げようとしました。さらに、重大な人権危機の解決のために、自らの影響力を活用することを拒んでいます。中国政府は、スーダン政府への影響力を行使して、UNAMID(国連AU合同ミッション)部隊のダルフール展開を容認させましたが、部隊の十全な配備をスーダン政府が妨害している現在、さらなる圧力が必要です。また、スーダンが、部隊の完全な配備やダルフールでの民間人への攻撃の停止などの国連安全保障理事会決議及び国際法に基づく同国の義務を順守するよう、中国は、さらに働きかけるべきです。
総じて、これらの現状は、オリンピック大会に先立って中国が公約した広範な人権状況改善と、大きくかけ離れていることが明らかです。
ヒューマン・ライツ・ウォッチはオリンピック大会ボイコットを主張するものではありません。しかし、オリンピックが、中国の人権状況に世界の注目を集め、また、中国政府が目に見える改善を示す格好の機会と捉えております。各国の国家元首や政府高官が開閉会式に参加するか否かは、中国政府にとって重要なことであり、同国政府に対し、これからの数ヶ月間に事態を改善するよう強く求めるためには、依然として有効なレバレッジジ(影響力ある手段)です。中国政府が、前例のない100人もの首脳たちを招待したという事実は、開閉会式を政治的イベントとして利用し、国内外での評価を高めようとする意図を表しております。
問題は、貴殿がこうしたプロセスに参加したいのか、にかかっています。中国政府が以下の各行動を取ることを貴殿の参加の条件にされるよう要請します。
*3 月10日以来チベットで起きている事件について、国際的第三者機関(国連人権高等弁務官事務所による調査が望ましい)による調査を許可すること。調査では、被拘留者へのアクセス、過度の有形力の使用、超法規的処刑、被拘禁者への拷問、恣意的な逮捕、中国国内法でも許されている抗議行動と暴動の同一視、表現・集会・結社・宗教の自由侵害、などの問題を対象にすべきである。調査結果はオリンピック開会前に公表されるべきである。
*オリンピックに先立ち報道の自由を実現するという公約に沿い、諸外国メディアにチベット地域での取材を許可すること。そして、当該報道の自由を、オリンピックの後も永続させ、中国国内ジャーナリストにも拡大すること。先頃、外国メディアを対象に、政府統制下のツアーが実施されたが、これを真の報道の自由の証しとすることはできない。実際、このツアーに参加した記者たちは、移動が厳重に監視され、報道が政府関係者によって制限されていたとコメントしている。
*自宅軟禁などの超法規的手段や国家転覆罪(5年以下の懲役)での実際に起訴するなどの方法で、政府を批判する者や抗議をする者の口をふさぐこれまでのやり方を改めること。活動家・胡佳氏と楊春林氏は、公に人権を擁護し政府を批判したという理由で、国家転覆罪の判決を受け、それぞれ懲役3年半と5年を宣告された。
*スーダン政府に対し、政府軍とその協力民兵によるダルフール西部の一般市民に対する攻撃を即刻停止するよう、公に要求すること。UNAMIDが、迅速かつ妨害なくすべてのレベルで配備されるよう積極的に働きかけること。スーダン政府が中国の要求に沿わない場合には、国連安全保障理事会でのスーダン高官に対する制裁決議を支持すること。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、こうした改善を実現するために、今が決定的に重要な時期であると思料します。これらの改善が実現すれば、中国での、表現・結社・集会の自由、透明性の確保、法の支配など、基本的な人権の擁護に大きく貢献することになります。中国がこのような進歩を遂げることは、中国人民の利益であり、世界益でもあるのです。開閉会式への参加を取りやめる、或いはこれらの条件が満たされるまで決定を延期することで、貴殿は貢献できます。それにより、貴殿をはじめ各国リーダーがオリンピックに参加するか否かは、中国政府の決断に依るところとなるのです。
敬具
エグゼクティブ・ディレクター
ケネス・ロス
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中国: 各国首脳は、人権状況改善なしに北京オリンピックに参加すべきでない
国際的に認知されたいという中国政府の願望をてこに、人権状況の長期的な改善を迫るべき
Human Rights Watch - 2008年4月9日
http://hrw.org/japanese/docs/2008/04/09/china18519.htm
(ワシントン、2008年4月9日)ヒューマン・ライツ・ウォッチは、各国首脳に対し、本日発表した公開書簡の中で、中国政府が人権状況の実質的改善を示さない限り、2008年北京オリンピックへの招待に応じるべきでない、と述べた。中国政府は、各国首脳の参加を確保にしたいなら、国際的第三者機関に3月10日以来チベットで起きている事件についての調査を許可し、国内の報道規制を解除し、反体制派の逮捕をやめ、スーダン政府への働きかけを強化するべきである。
" 中国政府がオリンピックを政治化したくないなら、なぜ、100人という前例のない数の各国首脳を招待したのか。首脳による大会参加は、中国政府の行為に対する支持と受け取られる。そして意味ある変化もないのに支持を表明するのは誤りだ。 "
ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア・アドボカシー・ディレクター、ソフィー・リチャードソン
ヒューマン・ライツ・ウォッチの政府首脳宛 公開書簡
Letter, April 9, 2008
2008年8月8日開会のオリンピック開催国に選ばれるために、中国政府は、人権状況を改善するという一般的な約束をし、さらに、メディアのアクセスを大会に先がけて緩和するという具体的な約束もした。各国の国家元首や政府代表が開閉会式に参加するか否かは、中国政府にとって死活的に重要だ。同国政府に対し、これからの数ヶ月間に事態を改善するよう強く求めるためには、依然として有効なレバレッジ(影響力ある手段)だ。
「中国政府がオリンピックを政治化したくないなら、なぜ、100人という前例のない数の各国首脳を招待したのか。首脳による大会参加は、中国政府の行為に対する支持と受け取られる。そして意味ある変化もないのに支持を表明するのは誤りだ。」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア・アドボカシー・ディレクター、ソフィー・リチャードソンは述べた。
昨年12月以来、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、米国など各国政府の高官に対し、首脳が開会式へ参加するか否かは、人権状況が長期的に改善されることを条件として決定するよう進言してきた。
*ヒューマン・ライツ・ウォッチのライス国務長官への書簡はこちら
http://hrw.org/english/docs/2007/12/20/china17627.htm
中国政府は、過去20年に渡り、結社、表現、宗教活動などの基本的自由を恒常的に抑圧してきた。この間、いくつかの点で改善があったことは、確かである。しかし、この3年間については、人権状況は確実に悪化している。すなわち、著名な人権活動家が逮捕され、NGOへの規制が強化され、インターネット検閲は拡大し、少数民族(特にチベットと新疆)に対する政策が強圧的になった。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、昨年、まさに、オリンピック開催によって引き起こされた人権侵害についての調査を行い、以下のような問題について、報告を重ねてきた。報道の自由の抑圧、北京のスポーツ施設建設に従事する出稼ぎ労働者の劣悪な労働環境、オリンピックを批判する者を自宅軟禁または国家転覆罪で拘留すること、農村からやってくる嘆願者をはじめとする最貧困弱者層の北京追放などである。さらに、3月半ばから、中国政府は、チベット地域での抗議行動に対して、過度の有形力を行使して対応してきた。
中国政府の人権無視の姿勢は、その外交にも現れている。中国政府は、スーダン政府への影響力を行使して、UNAMID(国連 AU合同ミッション)部隊のダルフール展開を許可させた。しかし、スーダンが、部隊の完全な配備やダルフールでの民間人への攻撃を停止などの国連安全理事会決議及び国際法に基づく同国の義務を順守するよう、中国は、さらに働きかけるべきだ。
「2つのことが明らかだ。1つは、中国政府が国際的に認知されたいという願望を持っていること、もう1つは、人権については、中国はメダリストでないということだ。世界の首脳は、こうした明らかな事実をこれ以上無視できない。今こそ、中国政府の国際に認知されたいという願望をてこに、人権状況改善を迫るべきだ。」とリチャードソンは述べた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチはオリンピック大会ボイコットを主張するものでない。しかし、オリンピックが、中国の人権状況に世界の注目を集め、また、中国政府が目に見える改善を示す格好の機会だと考える。今回の書簡で、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、各国首脳に対し、開閉会式に参加するには、以下の4点を条件にするよう要請している。
* 3月10日以来チベットで起きている事件について、国際的第三者機関(国連人権高等弁務官事務所による調査が望ましい)による調査を許可すること。調査では、被拘留者へのアクセス、過度の有形力の使用、超法規的処刑、被拘禁者への拷問、恣意的な逮捕、中国国内法でも許されている抗議行動と暴動の同一視、表現・集会・結社・宗教の自由侵害、などの問題を対象にすべきである。調査結果はオリンピック開会前に公表されるべきである。
* オリンピックに先立ち報道の自由を実現するという公約に沿い、諸外国メディアにチベット地域での取材を許可すること。そして、当該報道の自由を、オリンピックの後も永続させ、中国国内ジャーナリストにも拡大すること。先頃、外国メディアを対象に、政府統制下のツアーが実施されたが、これを真の報道の自由の証しとすることはできない。実際、このツアーに参加した記者たちは、移動が厳重に監視され、報道が政府関係者によって制限されていたと、コメントしている。
* 自宅軟禁などの超法規的手段や国家転覆罪(5年以下の懲役)での実際に起訴するなどの方法で、政府を批判する者や抗議をする者の口をふさぐこれまでのやり方を改めること。活動家・胡佳氏と楊春林氏は、公に人権を擁護し政府を批判したという理由で、国家転覆罪の判決を受け、それぞれ懲役3年半と5年を宣告された。
* スーダン政府に対し、政府軍とその協力民兵によるダルフール西部の一般市民に対する攻撃を即刻停止するよう、公に要求すること。UNAMIDが、迅速かつ妨害なくすべてのレベルで配備されるよう積極的に働きかけること。スーダン政府が中国の要求に沿わない場合には、国連安全保障理事会でのスーダン高官に対する制裁決議を支持すること。
「中国政府要人と手に手を携えて、国際社会へのデビューの場に参列する――今それが適切な時期か、各国首脳は決断を迫られている。参加は適切と判断した理由を説明する責任は、参加を予定する首脳側にある。」とリチャードソンは述べている。
2008年05月03日
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